DE DGG 2531 007 ダニエル・バレンボイム ピエール・ブーレーズ ピンカス・ズーカーマン アントニー・ペイ アンサンブル・アンテルコンタンポラン ベルク・室内協奏曲


34-21087

商品番号 34-21087

通販レコード→独ブルーライン盤

ほとんど狂気とも言えるような意図の上に成立している。 ―  世界を微分すると最後は「数学」に至る。自然の曲線に対して、人工の直線。その交差にこそ宇宙の理があるのだろう。自然は常に揺らいでいる。音楽も本来そうだ。しかしながら、音楽を譜面に落とした時、それは直線的なものと化す。記号をいかに読みとるかが、人間の頭脳であり、また心だ。すべては曖昧でなければならぬ。一般的なクラシック音楽はモーツァルト、ハイドンが活躍した頃を指す。現代から300年ほど前のこと、日本では江戸幕府が繁栄していた。西洋音楽の歴史を遡って行くと、最初の作曲家はヒルデガルト・フォン・ビンゲンと名乗る女性。神秘家であり、40歳頃に「生ける光の影」(umbra viventis lucis)の幻視体験をし、女預言者とみなされた。50歳頃、ザルツブルクのベネディクト会修道士聖ルペルトの一族の所有地であるビンゲンにて自分の女子修道院を作ったことで、通称で呼ばれている。自己体験を書と絵に残したほか、医学・薬草学に強く、ドイツ薬草学の祖とされる。彼女の薬草学の書は、20世紀の第二次世界大戦時にオーストリアの軍医ゴットフリート・ヘルツカにより再発見された。才能に恵まれ、神学者、説教者である他、宗教劇の作家、伝記作家、言語学者、詩人であった。音楽に対する興味を突き詰めていくと、数の問題にぶち当たる。古来、ピュタゴラスの時代から、音楽は数学同様、哲人にとって必須の学問であった。それは、いたるところに顔を出す。ヨハン・ゼバスティアン・バッハの音楽、近代ではバルトーク・ベラや新ウィーン楽派の面々の創造する音楽に。20世紀前半の音楽史に重要な功績を残した新ウィーン楽派の作曲家たちのなかで、アルバン・ベルクはある意味で特異な存在だったと言えるだろう。後期ロマン派から無調へ、さらに12音技法の創始者として、時代を切り開いていった師シェーンベルク。師の世界をさらに推し進め、前衛の時代の絶対的な規範となった盟友ウェーベルン。しかしながら彼らの道のりは同時に、20世紀の音楽が抱えることになった問題、すなわち聴衆との断絶を広げるものだった。そのなかでベルクはオペラ《ヴォツェック》によって興行的な成功を手に入れ、ストラヴィンスキーの《春の祭典》が20世紀音楽の古典と呼ばれるのと同じく、ベルクの《ヴォツェック》は1925年のベルリン初演以来、20世紀オペラの古典と評される。また「あなたの様式なら、無調の音楽やそれに対する否定的なイメージについて、突破口となるものが書ける」という依頼から、《ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」》が生まれたように、十二音技法の中に調性を織り込んだ作風で知られる。結果、ベルクの音楽は最も早くから受け入れられ、そして最も愛されるレパートリーとなってきた。ベルクの「3」という数への異常なこだわりとか、ひとたびそのことに理解が及んだとき、ベルクの音楽に対しての愛着がもてるようになる。知的でありながら、単純で整頓された数学的構造で作曲されている。しかも、彼の音楽は知性豊かなだけでなく、エロスさえ内在している。

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